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所有者不明土地について

2018/06/18 カテゴリ:新米ママさん

数年前から所有者不明の土地が問題になっていますが、今月6日、参院本会議で「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」が成立しました。所有者不明の土地を公共の目的に限り、民間業者やNPOなどに土地の利用権を与えるといった制度です。期間は最長10年間となりますが、突然利用者が現れて所有権を主張された場合には、利用権の期間終了後に原状回復後、所有者に返還することになります。

 

まず所有者不明土地とは、元々の所有者が亡くなった後その土地を引き継ぐ人がいない、相続人がいても手続きが複雑で面倒、固定資産税などの税負担を避けたいといったさまざまな理由から登記手続きが行われず所有者と連絡が取れなくなった土地を指します。

こういった土地は、九州の面積を上回る程あるという試算も出ているというので驚きです。

 

この所有者不明土地問題ですが、いきなりこんなに広い範囲で増えたのかというとそうではなく、昔から少しずつ地方を中心に増え続けていた様です。この問題が大きく取り上げられる様になったきっかけ 東日本大震災後以降です。復興を行う際に所有者不明土地が多く、なかなか復興が進まないという問題が発生したからです。

 

この他にも所有者不明の土地が増える事で問題となる事が沢山あります。

まずは土地の荒廃です。所有者が不明な状態なので土地を管理する人がいません。雑草が伸びたり、ゴミが捨てられたり土地は荒れ放題になります。こうなると、近隣の住民の方にも迷惑がかかってしまいます。

また、税収入の問題もあります。土地を所有すると毎年固定資産税と都市計画税が発生します。本来なら相続人が登記をして対応すべき問題ですが、相続人自体その土地の存在を把握出来ていない、忘れているなどしたら、納められるはずの税金が納められないことになります。

また治安の悪化や土地の取引の遅れの心配も出てきます。所有者ではない誰かが勝手に土地を利用したり、雑草が放置されれば放火や、さまざまな事件に発展する可能性もあります。土地の取引の遅れについては、所有者がわからないという事で、その土地を何かに利用したくても売買が出来ません。所有者探しに時間を割く事になり公共事業などに影響を及ぼす事にもなります。

 

ではなぜこんなに所有者不明な土地が増えてきているのでしょうか?それは、相続する立場であっても不動産登記が義務化されていないからです。登記をしなくても罰則など何もないからです。

相続する土地が人気のエリア、駅近など好立地な場所なら喜んで相続の手続きをするかもしれませんが、もし相続する土地が僻地の山の中、誰も住めないようなエリアだったら…相続してもプラスな事はなく、反対に毎年税金や管理費用が発生していく事になります。どうしようか考えているうちに次の世代、また次の世代になって忘れられていきます。これが最終的に所有者不明土地になるわけです。

 

今月6日に成立した法案、「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」は所有者不明土地を以前より簡単に利用出来るようにした内容です。ですから所有者不明土地の発生を抑えるための物ではありません。

減っては増え、減っては増えの繰り返しになる可能性も考えられます。

所有者不明土地を無くすには、不動産登記の義務化や、登記をされていない土地については権利を失効させるなど新たに法律を作っていく必要もあると思います。今後の法改正等もチェックしていきたいと思います。

 

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