原野商法の二次被害とは?
最近、原野商法という被害が再熱していると言います。原野商法とは、価格上昇の見込みがないにもかかわらず、「将来高値で売れる」などとでたらめを言い、不当に原野等を購入させるといった悪質な商法です。この問題が多く発生していたのは、1970年~1980年頃と言われていますが、その被害に遭われた方々が再度被害に遭うケースが最近になって増加していると言います。被害額もかなり高額になっているようなので注意が必要です。
原野商法は、価格上昇の見込みがないにもかかわらず、「開発計画がある」、「道路が出来て便利になる」、「将来確実に値上がりする」等、でたらめな情報を伝え販売する悪質な商法です。原野商法の二次被害とは、一次被害の時代に騙されて山林や原野を購入した方へ「あなたの土地を買い取りします」などと勧誘し、その勧誘をきっかけに、売却額より高額なまた違う山林や原野を購入させるといったものです。
最近では、「売却勧誘下取り型」という巧妙で複雑な手口が広まってきており、「あなたの土地を高値で買い取ります」と勧誘電話が入ると言います。そしてその後、業者が契約の詳しい説明をしないまま色々な名目の費用を請求してくるようですが、実際には今所有の原野の売却と同時に、また違う原野を高額な金額で契約をさせられるといった流れになります。詳細については複雑であるため、ほとんどの被害者の方が理解をされないまま契約締結に至っているとの事です。
過去の被害相談の中には、説明段階では「購入費用は後に返金される」などと説明がされたのに、実際には返金などなかったといったものや、「土地を欲しがっている方がいる」などと売却が確実に出来ると思い込ませるようなでたらめ話、「オリンピックまでにその土地にレジャー施設の建設計画がある」など興味をそそられる様なセールストークがされているようです。
勧誘者が次々に自宅に来て、複数の方と会話をする事になるといったケースが多いようですが、被害者の多くが高齢者のため、記憶の整理も難しく、内容を覚えていないと言った問題も発生しています。勧誘が来た際は、業者から受け取った書類などは全て保管しておき、言われた内容等も時系列のように記録をしておくと良いかもしれません。
また、新たに契約を勧められた土地については、相談時に土地の所在地を確認し、インターネットの地図情報で周辺状況を確認する事も大切です。山奥の土地であれば、近くに道路があるかないかで土地の価格も変わってきますので、土地の状況を事前確認する事はとても有効だと言えます。
「原野商法の二次被害」では、主なターゲットは高齢者であり、それも過去に騙されて原野等を購入した方々が狙われているので、「子供や孫に負の財産を残したくない」といった気持ちに付け込んで勧誘をされるので、冷静な気持ちで判断をする事が難しくなっているのだと思われます。一度お金を支払ってしまえば返金してもらう事も難しいので「土地を高値で買い取る」といった騙し文句の勧誘等にはまず耳を貸さない事が大事だと思います。また、契約前には一度身近な方へ相談し意見を聞く事も大切だと思います。