住宅ローンの支払いについて
関東を中心に新型コロナウィルスの感染者がここ最近増加傾向にあります。コロナ過で、収入源や失業となってしまった方にとって心配されるのが、毎月必ず支払わなければいけない住宅ローンです。このままコロナの問題が続くようであれば、住宅ローンの返済に行き詰まる事も考えられ、大きな不安を感じている方も多いと思います。
家計における固定費で一番割合を占めるのが住居費です。コロナの状況で、賃貸については補助金や支援等が広がっていますが、持ち家の方に対しての住宅ローンに対する支援は少ない印象です。
まず家を失わないためには、住宅ローンの支払を続ける事が大切です。延滞をすると、金融機関によっては、優遇金利が適用されなくなり、返済額が跳ね上がる事になる様です。どうしても支払いが難しくなってしまった場合には、延滞をする前に、住宅ローンを借りた金融機関や、フラット35の場合は住宅金融支援機構へ相談されるのが一番との事です。
仮に、住宅ローンを返せなくなってしまった場合、延滞1ヵ月で、遅延損害金が発生するので、更に返済が困難になり、延滞2~3ヵ月で金融機関から催告書や督促状が届く事になります。更に4~6ヵ月経過すると、「期限の利益喪失」の通知書が届き、残っている住宅ローンを一括で支払うよう求められます。そこから更に7~12ヵ月経過すると、家は競売にかけられたり、任意売却を行ったりする事になり、最終的に家を失うという事になります。家を失うという事はとても大きなショックですし、所有者だけでなく、そこに住んでいらっしゃるご家族みなさんがショックを抱えて生きていく事になります。返せない状況に陥る前に金融機関等に相談する事がとても大切であると思いました。
次に、住宅ローンの返済が難しくなり、各金融機関に相談した場合、どのような解決策があるのかを見て行きます。
- フラット35 住宅金融支援機構
収入が一定以上減少した場合、また提示されている条件を満たした場合には、返済条件の変更が可能になります。条件としては、返済期間の延長(最長15年、完済時の年齢上限80歳)、最長3年間は元金の支払いを据え置き、利息だけ支払う、ボーナス払いの見直し等です。
- 民間住宅ローン 各金融機関
金融機関によって異なる様ですが、次の様な条件変更を対応してくれる機関もある様です。金利タイプの変更、例えば、固定金利型商品で借りている場合には、変動金利型へ変更する事が可能です。その他、ボーナス払いの見直し、返済期間の延長等も対応してくれる所もあるとの事です。
しかし、返済期間の延長や、ボーナス払いを無くした場合には、厳しい今の状況を乗り切る事は出来るかもしれませんが、総返済額が増えるといったデメリットがあるという事も併せて考えておく必要がある様です。この危機を乗り切れた際には、今後の事を考えて、生活予備費として生活費3~6ヵ月分程度しっかり確保するという家計の見直しも重要になってくるかと思います。