新築購入時に利用出来る各補助金について
首都圏における新築戸建の平均購入価格が上昇したといったニュースを見ました。また、住宅展示場の予約数も上昇しているといった事もあるようなので、コロナ過ではありますが、住宅購入においてはあまり影響されておらず、コロナによって、働き方が変わってきた事で、住宅購入を検討される方が増えたのではないかと思います。今回は、新築物件を購入するにあたり、国からどのような補助金が受け取れるのか改めて確認してみようと思います。
◎すまい給付金
消費税の引き上げによって実質的に購入価格が上がった事になりますが、その負担を減らすために設けられたのが、すまい給付金です。ここ数年で2回も消費税増税がありました。住宅購入は高額になるので、数%の違いでも大きな負担となります。この制度を受けるには、収入額の目安が775万円以下の方が対象となります。対象者の条件としては、自分名義の住宅を購入し、実際に居住する、収入が一定以下である(目安として収入775円以下)、住宅ローンを利用して購入する、2021年12月までに住宅の引き渡し、入居が完了しているとなっています。また、対象となる建物としては、消費税率が10%である事、床面積が50㎡以上である事、第三者の検査を受け、品質が担保されていることを証明出来る事とするとなります。この条件全て当てはまる場合には、最大50万円の給付金を受け取る事が可能となります。
◎ZEH補助金
ZEHとは、エネルギー収支が0となる住宅、つまり太陽光で発電したエネルギーと消費エネルギーが概ね同じになる省エネの住宅の事です。国は、ZEH住宅を推奨しているため、ZEH住宅の購入や、ZEH住宅へのリフォームをした方に対し補助金を交付しています。ZEHの中にも性能によってランクがあり、ZEH支援事業(定額60万円/戸)、ZEH+実証事業(定額105万円/戸)、ZEH+R強化事業(定額115万円/戸)と3種類あるようです。補助金の概要は年度毎に更新されます。公募期間が設定され、その公募期間にZEHビルダー等を通じて申請手続きを行います。ZEHの申請自体は、SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)に登録されたZEHビルダーやプランナーしかできませんので、依頼する場合は、登録されている業者なのかどうかを確認する事が大切です。また、購入予定の住宅が性能をクリアしていても、全員が補助金をもらえるわけではありません。ZEHビルダーに割り当てられた枠内での応募になるので、希望するお客様が枠より多くなってしまえば抽選となる可能性もあります。また、国としては、2030年までに新築住宅を全てZEH仕様にするという目標があるので、この補助金もいつ打ち切りになるかわかりませんし、年々補助金額が減っていくため、ZEHの住宅を検討されている場合は、年度が変わる前に申請が間に合うよう計画を進めて行く事が良いかもしれません。
◎家庭用燃料電池システム導入支援事業補助
この補助金は、家庭用燃料電池システムであるエネファームを住宅に取り入れる事によってその一部代金が国から補助されるというものです。申請期間の終了日は2021年2月19日まで、設置工事の完了や、必要書類の提出は2021年3月8日までとなっており、補助金申請は申請期間中に行う必要があります。エネファームは、水素と酸素を利用して電気や熱を作る機械で、発電時の発熱を利用してお湯を作るといった設備です。補助額としては、導入費によって定まる定額補助金に、各種条件によって定まる定額補助金を加えたものとなります。定額補助金は、対象のエネファームの機器代+工事費が基準価格以下の場合は8万円、基準価格を上回り裾切価格以下の場合は4万円となっています。そのほか、個体酸化物形燃料電池の基準価格は123万円、裾切価格は134万円に設定されています。エネファームを導入する事で、家庭で使用する電力量の4~6割をまかなう事が出来るといいますので、毎月の電気料が安くなるといったメリットがあります。また、発電時に二酸化炭素や有毒ガスも出ないので、環境にも優しい装置となります。
以上、新築時においての主な補助金制度を見てみました。この他にも、各自治体で補助金を用意している所もあるようです。補助金の種類はとても多く、各制度の条件を理解するのは難しいと思います。しかし、新築する場合、家の性能を良くする場合には先進的な住宅となるケースが多いと思うので、補助金を受け取れる可能性が高くなります。お得にマイホームを建てられるよう下調べ等を十分行い、損をしないように準備をしましょう。