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ブロック塀の耐震性について

2018/06/25 カテゴリ:新米ママさん

大阪府北部で6月18日震度6弱の大きな地震がありました。この地震により9歳の女の子が小学校のプールのブロック塀の下敷きになり犠牲となる悲惨な事故が起きてしまいました。ブロック塀の耐震基準がきちんと守られていれば起きなかったかもしれない今回の事故。ニュースでも大きく取り上げられていますが、建築基準法に違反したブロック塀である事が明らかになっています。町を歩けば至るところで目にするブロック塀。基準をクリアしていないブロック塀の隣を歩いているかもしれないと思うとゾッとします。今日は、歩く側も設置する側も必ず知っておきたいブロック塀の耐震基準について調べてみようと思います。

 

ブロック塀の正式名称は「補給コンクリート造のブロック塀」といいます。建築基準法第62条の8(へい)や、平成12年建設省告示第1355号などでブロック塀を作る際に最小限まもらなくてはいけない事が規定されています。

 

規制の主な内容は以下の通りです。

  • 塀の高さは2.2m以下
  • 壁の厚さは15cm以上
  • 壁の内側には、直径9mm以上の鉄筋を縦、横80cm以下の間隔で配置する
  • 3.4m以下毎に控壁を設置する
  • 基礎は地中に30cm以上埋め込む

 

安全なブロック塀を作る際の重要なポイントは、ブロック一つ一つの穴に鉄筋を通しそれぞれを連結させる事、そしてブロック塀を支える控壁を設置し、基礎を地中に埋め込む事です。こうした作業を行う事で、倒壊し難い安全なブロック塀が完成するという事です。

 

この基準は、1978年の宮城県沖地震で起きたブロック塀の倒壊事故を受けて強化された内容です。このブロック倒壊事故で11名の方の命が犠牲となりました。この時記録した地震の大きさは「震度5」でしたので、新基準で施工されたブロック塀は震度5以下では倒れないという考え方も出来るかもしれません。反対に基準をクリアしていないブロック塀は少しの揺れでも倒壊の恐れがあるので早急に対応が必要です。

 

では、新基準で施工されたブロック塀はどのくらいの揺れに対応出来るのでしょうか?気象庁から発表されている「震度階級関連解説表」では、「震度6強では補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる」、「震度7では補強されているブロック塀も破損する物もある」とありました。

最近では震度3の地震が頻繁に起こっているように感じます。また近い未来、南海トラフ地震や、首都直下型地震なども予測されています。現在補強されているブロック塀の寿命も約30年程度という事なので、この機会に調べてみた方が安心だと思います。

 

また、住宅を購入する際も既存のブロック塀が設置されている時は同じく注意をする必要があります。

 

  • いつ作られたブロック塀なのか
  • 上に記載した建築基準法に適合しているか
  • 実際に見てひび割れやずれ、ぐらつき等はないか
  • ブロック塀の補修が必要となった場合、費用負担は誰になるか

 

ブロック塀は家を建てた際に作られたと思いがちですが、家を建てる前から既に設置されておりそのまま利用されている可能性もあります。実際に触ってぐらぐらしないか確認をしてみましょう。

 

今回の大阪地震により、基準をクリアしていないブロック塀が数多くある事がわかりました。自分の家のブロック塀がどのような造りになっているか調査をしてみましょう。調査を怠り地震が来てしまえば、ブロック塀が歩行者を傷つけてしまう恐れもあります。ブロック塀の中に鉄筋が入っているかどうかなど専門的な調査はきちんと専門家の方に依頼するのが安心です。

子どもからお年寄りまでみなさんが安心して歩けるような街づくりを目指しましょう。

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