ベランダ転落事故
先週、ベランダから3歳の子供が転落死という悲しい事故のニュースを見ました。私も同じような小さな子がいるので他人事ではないと感じました。毎年10件以上の報告があるというベランダからの転落事故。事故の件数はなかなか減らず、毎年事故は発生しているようです。ベランダはほとんどの住宅についており、洗濯物を干したり、ガーデニングで利用したりと生活に欠かせないスペースになっていると思います。特に気候が暖かくなってくると、換気や風を取り込むために窓を開けて過ごす時間も多くなるので、子供のいる家庭では、ベランダからの転落事故に十分気をつける必要があると言います。子供は予想外の行動をすると言われているので、事前に対策をしておく事がとても重要です。
ベランダからの転落事故で最も多いとされる年齢が2歳児です。2歳になると、一人歩きが出来るようになり、何にでも興味が出てくる年頃です。年齢が上がるごとに事故の件数は下がるようですが、10歳以上でも事故の報告はあるようなので、年齢にかかわらず注意が必要だと言えます。
事故の原因として一番多い物が、「手すりの上を超える」といった動作だと言います。子供が「ベランダで遊んでいた」、「他の部屋から一人でベランダに出た」という状況の中で、何かを踏み台にして手すりを超えてしまったという事です。子供の身長から考えれば、何かに上らなければ手すりの上を超えるという事は難しいので、手すりの前によじ登れる何かがあったのだと思われます。
低年齢の子供がいる家庭では、ベランダに事故につながる道具が置いていないか、ベランダ周辺の見直しも重要です。例えば、エアコンの室外機、プランター、椅子、テーブル等、ベランダに置きがちな物は出来るだけ手すりから遠ざける必要があります。室外機については天所から吊るすといった方法も選択する事が可能です。
また、住宅選びの際には、ベランダに子供がすり抜けられる隙間等ないか、特に中古住宅の場合は手すり等がもろくなっていないかなどのチェックも重要です。ベランダの出入り口の鍵についても、最近では鍵の上にもう一つロックがついているタイプがほとんどだと思いますが、このロックも子供の手の届く所にあり、一度覚えてしまえば一人で簡単に開けられてしまうので、手の届かない所に補助錠の設置も必要であるとされています。
ベランダの転落事故を防止するには、できるだけ子供をベランダに出さない事が一番ですが、24時間ずっと見張っている事は不可能ですし、注意をしていても子供の行動は予測できないものです。ベランダは生活に必要な場所であり、使用頻度が高い場所でもあるので、まずは、ベランダ周辺の見直しや、出入り口の補助錠の追加等出来る事から対策をしていく事が大切であると思います。