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宅建業の研修会に参加しました

2020/12/4 カテゴリ:新人

先月、宅建協会で行われた研修会はオンライン配信でした。

今年の研修内容はいつも通り、不動産業界違反事項と今年の民法改正の注意点について説明がありました。

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まず、協会員でReins、アットホーム、Suumoの情報サイト掲載停止事業者数は154社であり、2019年度の35社より結構増えています。今もネットの時代ですから、ほとんど成約にあたって、ネット経由になり、掲載停止対象なると宅建業者にとって死活問題になります。ですから宅建業者の皆様はご注意しましょう。

 

掲載停止となるような広告の不当表示はよくある事例

  • 土地の面積が正しく書いてありますが、実際は35%が路地状になっています、それについて表示がなかった
  • 私道負担無しと表示していますが、実際5㎡の負担があった
  • 賃貸募集する時、保証会社を利用する場合、初回保証料50%と書いてありましたが、2年目以降1年毎に1万円との表示なし
  • おとり広告

広告掲載は、きちんと調査の上、現状に沿った情報にする必要があります。

 

民法改正

2020年4月より民法が大改正されました。改正後の要注意点が多いので、一部だけですがご紹介いたします。

 

契約不適合責任

「契約不適合」とは「引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約内容に適合しないこと」であり、契約不適合責任はその場合に売主が買主に対して負担する責任です。

 

買主は売主に対し、本物件の修復を請求できます。

損害賠償を請求することができます。

買主は売主に対し、契約を解除することができます。

買主は売主に対し、相当期間修復の催促したうえ、代金の減額を請求することができます。

 

ただし民法上では契約不適合責任の全部または一部免責する特約は可能です。

実務では以下の例文を活用したほうがいいと思います。

 

全部免責特約の例

「売主は買主に対して、本物件に関し、契約不適合を理由とする追完、代金減額、契約解除、損害賠償等の責任を負わないものとする」

 

一部免責特約の例

「本物件の建物は建築後25年経過し老朽化が進んでいるため、売主は建物に関して一切の契約不適合責任を負わないものとする」

 

契約不適合責任に関して内容を削除しては絶対いけません!特に宅建業者は2年間は免責が出来ません。

 

 

賃貸借契約、個人保証人の極度額

 

旧民法の場合は特に保証人の極度額が明確されていませんが、新民法は明確にされています、契約時に極度額を決めなければ、保証人の効力が発生しません。保証人へ請求することができなくなる可能性があります。

 

極度額を記入する時、金額を記載することが良く「賃料の12か月分」等の書き方はお勧めしません。

 

保証人は個人の場合、賃貸借契約の種類が居住用であるか事業用であるかを問わず、極度額の定めが必要です。新民法では、極度額を超えて保証人へ請求でません。保証人が弁済する都度、極度額の残りが目減りしていくことにも注意が必要です。

 

事業用の賃貸借の保証人が個人の場合は、賃借人は保証人へ契約締結時の情報提供義務に注意する必要があります。内容は以下です。

 

賃借人の財産及び収支の状況

賃借人が賃料支払債務以外に負担している債務の有無並びにその額及び履行状況

賃借人が主たる債務の担保として他に提供し又は提供しようとするもの(保証金)がある時はその旨及びその内容。

 

配偶者居住権

 

特徴

配偶者が所有していた建物が、相続により他人の名義になった場合、配偶者居住権に基づいて建物全部について無償で使用できます。期間は原則終身です。

さらに、配偶者居住権は登記ができます。登記後、第三者へ対抗力があります

第三者へ譲渡できませんが、所有者の承諾を得て、第三者へ賃貸ができます。その権利は配偶者の死亡により消滅します。

以上のことから、配偶者居住権の設定がある物件への、不動産担保融資は困難となります。居住権の同時抹消が条件となりそうですね。

今回研修した内容の一部は以上になります。

 

弊社は定期的に、貸金協会、宅建協会の研修会を受けていますので随時に最新情報を更新します、ご興味がある方はぜひ、弊社のホームページをご確認ください。

 

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