宅地、分譲地の違い
家を建てる際にまずは土地を探す所からスタートする事になりますが、土地を探していると宅地と分譲地という言葉が出てきます。どちらも家を建てる事が出来る土地ではありますが、家を建てる際の制限等に違いが出てくる事があるようです。
宅地とは、土地の登記簿謄本に記載される地目の一つになります。地目とは、土地がどのように使われているかを示すものでありますが、宅地の他には、田、畑、山林、公衆用道路など約23種類に分かれています。宅地の定義は、「建物の敷地及びその維持もしくは効用を果たすために必要な土地」となっているため、建物を建てられる土地という事になります。
もう一方の分譲地とは、不動産会社が広い土地をいくつかの区画で分けて宅地用として販売している土地です。こちらも建物を建てる用として販売している土地になります。
どちらも家を建てる事が出来るという点では変わりませんが、宅地と分譲地では、インフラの整備費用や施工会社の選び方が変わってくる事になります。
■宅地を購入する際の注意点
まずは土地によってインフラの引込み費用に差が出るという事です。分譲地と違い、電気、水道、ガスを施主の費用によって引き込む事になりますので、土地の状況によってはかなり高額な費用が発生する可能性もあります。例えば水道管の場合、土地の目の前に水道の本管がなく、離れた所から引いてくる場合には、警備員を雇っての道路工事等が必要になるため、とても大がかりな工事になり費用もその分負担することになります。また昔の家を壊して新たなに新居を造る場合は、昔の水道管は細いタイプを使っているケースが多かったようなので、新居に合わせた水道管を新たに埋め直す工事が必要になってきます。
更に宅地の場合、土地の境界がきちんと定められているかという点も重要なチェックポイントになります。隣地との境界がはっきりしていない場合、将来トラブルに発生する可能性もあります。基本的には、地積測量図とともに販売となっていますが、近隣の方と連絡が取れない場合などいろいろな事情により境界が曖昧になっているケースもあるようです。
■分譲地の注意点
分譲地の場合の一番の注意点は、建築条件付きかどうかです。建築条件が付いている場合は、家を建てる施工会社が指定されます。しかし、中には、追加費用を支払う事で、この条件を外してくれる所もあるようなので、「どうしても建てたいハウスメーカーがある」などこだわりがある方は、追加費用で条件付きを外す事が出来るのか一度聞いてみるという手もあるとの事です。
また、宅地ではインフラの費用の心配があると記載しましたが、分譲地は既にインフラの整備はされていますので基本的に追加で費用がかかるといった事はありません。しかし、整備にかかった費用は最初から土地代に反映されていると考えられるので、結局のところ、どちらが高い、安いといった事は難しいようです。インフラ整備についての追加費用は発生しませんが、元々が高く設定されているケースもあるようなので、他に気になる宅地があれば、周辺環境等含めて再検討する必要はあると思います。
以上、宅地と分譲地のそれぞれの注意点についてまとめてみました。購入後に別途高額に費用がかかるかどうかはそれぞれの土地にもよりますのでどちらが良いという事はないようです。分譲地であっても自分好みの家を建てる事も可能ですし、費用もどちらが安い高いといった事もないように思いました。