銀行が個人即日融資を停止するようです
新聞記事で「銀行、即日個人融資を停止」とありました。
最近、銀行カードローンのCMが目立ちますが、貸付残高も順調に伸びて５年間で７割増えた模様です。企業向け貸出の減少や住宅ローン金利の低下で収益確保に苦戦してきた銀行業界ですが、収益の柱となっている個人ローン残高に影響があるのは必至です。
何故即日の審査が出来なくなるかといいますと、警察のデータベースに照会をかけてその回答に時間がかかるかかる模様です。さらに、消費者金融ではありますが家族からの貸し出し禁止依頼という制度も導入するようです。反社＋自己規制により、自己破産の申立て増加や過剰貸付の批判を早い段階でかわす狙いがあるものと考えられます。
銀行業界は大変スマートな振る舞いを行っていると思います。消費者金融やクレジット会社ではこうは対応できないです。社会問題化して新聞や世論の意を汲んで政府が規制を検討する段になって初めて自主的に動き出す業界です。消費者金融会社は独自色が強く、業界のまとまりも無く、オーナー企業が多かったということもまたその一因であったと思います。
この規制によりノンバンクに顧客が流れるのではないかとの記事ですが、ノンバンクには総量規制がありますのでこれ以上の残高増加は難しいと考えられます。さらに日本信用情報機構が提供する「特定情報」という信用照会も既に行っており、一定の反社情報は入手できる仕組みになっており、銀行で反社理由に断られてもノンバンクで融資を受けられることにはなりません。
ひょっとして信用収縮が起こり、消費マインドの低下や自己破産の増加、債務整理・過払金返還請求の増加につながる可能性も無視できないのでしょうか。
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