オリンピックと不動産価格について
今年はいよいよオリンピックの開催年となります。不動産を購入しようと考えている人や、投資で既に不動産を持っている人にとっては、オリンピック前後で不動産価格がどのように変化するのかとても気になるところであると思います。ネットの情報によると、オリンピック開催で不動産価格は「上がる」「下がる」「変わらない」と意見が分かれているように見えました。実際どうなるかわかりませんが、それぞれどうしてそのような意見が言われているのか見ていきたいと思います。
□オリンピックまでは価格が上がるとされる理由
不動産価格が上がるとされる理由には、オリンピックの影響で全体的に好景気になり、それによって地価の上昇が期待されるという事があります。過去の東京オリンピック開催時にも建設需要が高まり、好景気だった様に、今回も同じと考える方が多いようです。既に新国立競技場の完成や、選手村の整備の完了など、オリンピックに向けた施設が続々出来上がって来ていますが、このように施設や建物の建設需要が高まるという事から、不動産の価格が上がると考えられる理由になります。また、海外からの投資家からも特に日本は賃料、不動産価格が安定している魅力的な人気エリアになっている様なので、そんな場所にオリンピック開催という大イベントが加わり、さらに注目を集めているといった状況になっている様です。
□オリンピックを境に不動産価格が下がるとされる理由
オリンピック開催までは好景気の状態になるとの事で、不動産価格が上がるとされていますが、オリンピックモードに引き込まれると危険であるという考えもあります。心配されているのが、２０２０年問題で、２０２０年を境に東京の人口が減少し、それによってマンションの需要が下がると言われています。実際には、オリンピック前の現在でも、都心の空室率は２０％を超えているようで、既に供給過多の状態でもある訳ですが、オリンピック終了後にはさらに空室率が上がり、値崩れを起こす可能性が十分あるようです。また現在は、建設工事やインフラ整備のために東京で仕事をしている方も多いと思いますが、オリンピックが終われば他の地域へ移って行くという事も考えられます。
□オリンピックによって不動産価格は変わらないとされる理由
不動産価格は上がる、下がると二つの考えがある中で、変わらないという考えもあるようです。オリンピック開催により、一時的に好景気になりその反動で不景気になるのではという不安もありますが、鉄道や道路の整備、公共無線LAN等のネットワーク関係も整いますし、実際に周辺環境としては住みやすい街に変化する事になります。また、外国人向けにも新しく表示も作られますので、オリンピックが終わった後も、観光地として外国人観光客や移住者等の増加も期待出来ます。また、オリンピックが決まってから不動産価格が上昇したようにも感じますが、その背景にはアベノミクスによるマイナス金利等の金融対策もあるようなのでオリンピックだけで価格が上がったと考えるのも少し違うとのことです。
以上、オリンピック開催により不動産価格はどうなるのか見てみました。実際には終わってから少し経過しないとわからないような難しい内容でもあると思いますが、現在の価格上昇の要因はオリンピックが含まれているという事は説明できても、その影響がいつまで続くのかはわからない難しいところでもあると思います。
